妄想する事の実感

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先週末9/20は午前中は東住吉リノベーションのプレゼンテーション。午後はMの住宅のカーテンスタディ。と、これまで考えていた事を実感できる機会でした。

このような仕事をしている人には共通していることなんだろうけど、デザインの場において想像という名の妄想力はとても大事です。そして、僕自身この力だけは誰にも負けないのではと密かに妄想しています。。。とそれはさておき、作ると言うことは、まだ見ぬものに対しての重大なジャッジが必要で、特に建築というの、大きなもので、時間がかかるので、あらゆる角度からの妄想が必要なわけです。

 

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最初の提案のアイデアを考えるのも、要望を聞いた上で、様々な妄想を巡らせます。機能的な使い勝手から、使っている家族の姿、それを近くから見たり遠くから見たり、そしてそれらがこの空間、この光や風の環境の中にどう納まっているか。などなど。

しかしながら、妄想はあくまで妄想で、自身の頭の中で完結してしまうので、妄想している段階では自己満足の状態です。クライアントへのプレゼンテーションの機会は、真剣に考えたものを見てもらい、良くも悪くも正直なリアクションとして現わしてくださるので、妄想を実感できるとても貴重な経験なのです。そして、その実感を繰り返し反映していくことで、僕が考えている「住まい」がクライアントの「住まい」へと近づいていくのだと思っています。

また、もう少し先の工事段階でも同じです。懸念するカーテンの設置箇所があるのですが、工事まではこの場所にカーテンを設置するという事でしか考えていなかったことを、布の事で協同しているファブリックスケープの山本さんと、一緒に考え、またアイデアを出してもらうことで、感覚的な妄想が、具体的なディテールにどう落とし込むかを考える機会になります。

 

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そして、今回は特別に1/3でモックアップ(少し小さな実物)を作って頂き、より実感できるスタディの機会を持つことが出来ました。開いている時、閉じている時、の美しさを与えるヒダの状態、開閉の仕方など、今後の方針が決まりました。

こうして、建築というのは、計画から工事において、シャドウボクシングのような妄想と実感を繰り返しながら作り上げていくのです。これからも妄想が尽きる日はありません。

 

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