「街を継ぐ」2

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現在出展中の「住まいをデザインする顔-関西30代の仕事-」では、「街を継ぐ」と題し、これまでの都市に関わる仕事を、「住み、継ぐ」「建て、継ぐ」「商い、継ぐ」「使い、継ぐ」といった、具体的な「街を継ぐ」手法として紹介しています。展示内容の一端を下記に示しています。ぜひご覧頂けること楽しみにしております。

 

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住み、継ぐ

福島長屋の改修  -2000年   福島区-

大阪市立大学在籍時建築デザイン(中谷礼仁)研究室で行った、福島区に建つ3棟長屋の真ん中の一戸を改修するプロジェクト。実測調査によって明らかになった当初の良き環境を取り戻すため、小さな中庭を挿入することで、室内に採光と通風を再びもたらした。また読み取った長屋建て独自の寸法を新しいモデュロールの寸法体系に読み替えて、平面的かつ断面的にデザインを行っている。さらに、厚板の集成材を格子に組んだ短手方向の耐力壁や、共有している壁の脇に新しく袖柱を並べ、将来的に長屋ではなく1住戸としてとして自立できるよう計画されている。このように長屋建ての「型」を引き継ぎ、住み手の新しい住まいの場を作り出している。

 

デザインする顔 [更新済み]

http://www.japan-architect.co.jp/jp/works/index.php?book_cd=200106&pos=6&from=backnumber

 

商い、継ぐ

狭間の陶器市場  -2007年~ 西区阿波座-

西区阿波座旧瀬戸物町の通り沿いに建つ、江戸時代より続く老舗陶器店の建て替え計画である。衰退する瀬戸物通りと業界全体を意識し、この場所だけに留まる事無く、生産の場と消費の場をつなぐことを意識した計画が望まれた。ここでは、長屋建ての通り庭ではなく、地方の生産地のようにゆったりとした路地になるように配置・スケールを決めている。また、年代の異なる世代や、新旧の文化(生活・食)が交錯するよう広場スペースを設けることで時間(新旧世代)の接続を試み、さらには生産地に建つ小屋のようなギャラリースペースをばらばらに配置することで、場所(地方-都市)の接続を試みている。業界への危機感、大阪への危機感、型にとらわれない店主の気質が、敷地にとらわれない自由な建築を作り出したいと考えた。

 

デザインする顔 [更新済み]

 

デザインする顔 [更新済み]

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