「橿原神宮前の住宅」今年最後の定例

工事

クリスマスの25日。今年最後の現場定例がありました。
現場は鉄骨工事で残っていた壁の下地工事が終わり、屋根と床工事の下地工事に取りかかっていて、雨じまいの事を考え屋根の下地工事が完了したところで年内は一時休止となります。

今日はクリスマスということで特別に家族も同席させてもらい、サンタさんからのプレゼントもあってかお施主さんのお子さんとうちの息子はご機嫌でした。ちょうど小さい頃、実家の基礎の上で弟と2人走り回っていたことを思い出し、年末の良い時間を過ごさせていただきました。

さてさて、今年もあと少しですが、皆様良いお年をお過ごしくださいませ。来年もよろしくお願いいたします。

 

​ 「西天満のリノベーション」現場

工事

12月になって現在進行しているプロジェクトが慌ただしくなってきました。
昨年から大阪西天満で設計を進めていた自邸と事務所のリノベプロジェクトである「西天満のリノベーション」。仕事の傍らということでここまで約2年ほどかかりましたが、ようやく解体工事が始まりました。
狭小地にどのように立体的に住まうか?という都市部ならではの課題に、既存の階段吹き抜けそのままに異なる階段を架け直すことで、新しい住まいに適応させる計画となっています。随時更新していきますので時々HPをチェックいただければと思います!

 

 

「鶴橋のリノベーション」と「高槻の町家」の竣工写真更新

工事

昨年竣工した「鶴橋のリノベーション」と年初に竣工した「高槻の町家」の竣工写真を撮影しました。
竣工写真は、いつも少し時間が経ってから撮影させていただいています。完成間際で家具やものなど生活が入っていない状態は、服でいうとお店で陳列されている状態と同じで、袖を通してその人の日常の中の一部になってこそ、活き活きとした「もの」の姿なのだと思います。
住宅においても、生活が入った状態がまさに設計時にお施主さんと思い描いた新しい住まいの姿だと思うので、その状態を鮮やかな記念写真として記録に留めたいと思っています。
是非こちら撮りたての写真をご覧いただければと思います。

追記:富田林の住宅こと「八田家住宅」の住宅部の写真も仮にアップしました。工房工事・庭工事完成後の竣工写真は来春掲載予定です。

上写真 / 「鶴橋のリノベーション 
中写真 / 「高槻の町家
下写真 / 「八田家住宅

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「橿原神宮前の住宅」建て方工事

工事

「橿原神宮の住宅」は、ようやく建て方工事まで進みました。
鉄骨造のこの住宅は、木造と違って柱や梁といった構造部材をすべて鉄骨業者の工場で事前に加工制作することになります。
その工場制作の前段階には、制作の為の図面で構造だけではなく、給排水や電気といった設備関係の取り合いや、窓や意匠の細かいところまで検討する必要があり、このプロセスが工事の中の大きな山場です。

写真はその制作図通りに鉄骨部材ができているかどうかの、製品検査の様子です。
柱梁の長さや大きさはもちろん、超音波探査試験を行い溶接の精度まで検査を行います。検査は協働している構造設計事務所のエスキューブ橋本さんと行い問題無く合格しました。

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建て方工事は晴天に恵まれ、無事に終えることができました。小さな模型で確認していた空間が、実際のサイズで立ち上がるこの時は一番ドキドキする瞬間です。工事中の周囲をウロウロしながら、これまで机上で決めてきた床の高さや建物の大きさ、配置の余白などを身体的な感覚をもって再確認し、これから決めていくデザインの部分に思いを巡らせていました。

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「鶴橋のリノベーション」庭工事

工事

昨年完成した鶴橋のリノベーション現場で庭工事を行いました。
「鶴橋のリノベーション」は築40年になる鉄骨造の建物です。お施主様のおじいさんがこの場所で創業した思い出深い場所と建物で、それをなんとかして再生できないかと進めてきました。

 

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鉄骨3階建ての3階既存和室部分を吹き抜けにして外部に開放し、既存の窓や床の間を残したまま室内のようなプライベートガーデンとなっています。そこに面するように新しいLDKがあり、庭と一体となった広がりのある空間となっています。庭工事はこのプライベートガーデンで行いました。

植栽計画は植物デザイナーの古鍛治さん。古鍛冶さんも小さな頃から植物の図鑑などをみて知識を深められた方で、バルコニーの中の日当たりの善し悪しを考え最適かつ優雅なデザインを提案いただきました。
打合せ時では、奥様の植物に詳しい理由が、おじいさんが庭いじりが好きだった事を聞き、ルーツが詰まった新しい住まいになることを嬉しく思いました。

実のなるオリーブとレモンや、ノウゼンカズラやテイカカズラといった蔓系のものも植えられています。まだまだ余白もあるので、お施主様自身の手が加わり、梅雨以降、ブレースや窓、床柱に蔓がからまったり、建物から木々がはみ出るくらいエネルギッシュに育つ様子が今から楽しみです。

完成後の竣工写真はこちらをご覧ください(いつもの生活が入った竣工写真は後日掲載予定です。)
https://www.tonoma.net/works/tsuruhashi_renovation/

 

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「Tの住宅」「Mの住宅」一年点検

工事

ご無沙汰しております。

先日、「Tの住宅」と「Mの住宅」の住宅に一年点検に行ってきました。
これらは同時期に設計・工事を行っていて、施主の個性ある生活感に影響され、生活と建築デザインの関係に改めて興味を引き起こされたプロジェクトでした。それもあり、住宅名は、Tさん、Mさんの住宅ということで、命名しました。

一年点検では、細かな不具合を建設会社の現場担当者と確認し、改善と修繕を図ります。
最近は猛暑やゲリラ豪雨と気候環境も変わってきていて、例えば建具の反りやコンクリート土間の隅部のひびの発生など、気温差や湿度差に影響する箇所にそうした影響が見られます。今回の検査でもこれらが見られたので、ひびの発生には、専用の充填剤で補修し、建具なら持ち帰り調整しました。その他にも部分的な不具合を補修しました。

 

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そしてこの点検の時が貴重な経験の機会になります。それは、設計・監理中も配慮して行うのですが、建築は建つ場所が異なり、作り手や住み手の生活も異なるので、その症状の違いを改めて知ることができるからです。

また、現在の住宅の使われ方を見る事ができるのも、もう一つの代え難い経験です。例えば、Tの住宅ではブレースという構造部分に雰囲気のあるハンガーを掛け使っていたり、同じくMの住宅の鉄骨柱には、お子さんが書いたイラストなどがかかっていたり、こうした予期せぬ使われ方は、新たな発見となりました。こうした貴重な経験を糧に、より良い住宅を作るべく、これからも住まいづくりに向き合っていきたいと思っています。

 

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「吉祥寺のリノベーション」お引き渡し

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昨年末から設計を行っていた「吉祥寺のリノベーション」が、3月の工事開始から、週末の吉祥寺現場通いを経て、お引き渡しを迎える事ができました。消費税前後の施工会社の繁忙状態と遠方ということもあって、現場監理は難航しましたが、お施主さんのライフスタイルにあった雰囲気に仕上がったように思います。

カテゴリー問わずセレクトされたお手持ちの民芸調の食器や、北欧の家具・照明など。これまでの生活で使われていたセンスある「もの」がより良く納まるように、縁側のような和のアプローチから既存の躯体を活かしたモダンなリビング空間に至る中に、仕上げや色でつながりをデザインしています。特に玄関からのアプローチの天井に貼られた杉板の連続が、キッチンでは放射状に貼り回され開放的な場所が生まれていました。大工さんの職人技ならではのものです。

今後、バルコニーで育てられる家庭菜園や部屋の中に置かれる植物や生活雑貨によって、良き趣味の生活環境と公園の周辺環境が合わさった、ここだけの「環境」が生まれることを楽しみにしています。

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現場報告

工事

年が明けたと思いきや、日々現場対応に追われ気がつけばもう2月です。いぬ、にげる、さるとは良く言ったもので、春への準備にあくせく働く様子は昔から変わらないんでしょうね。

さて、それぞれの現場の全体が見え始めてきました。Mの住宅、Tの住宅ともにようやく屋根・外壁の仕上げ工事が始まり、内部造作へと進んできてます。二つのプロジェクトが同時に進行するということで、この二つの住宅にはいろいろと助けてもらっています。

 

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Mで発見した考え方を、Tで発展させ、Tの現場と議論したところを、Mでは事前に検討しておく。何か、MさんとTさんが、勢いよくディスカッションしているような感覚です。しかし、人と同じで、その中で生まれたものを共有しルール化していくと、その人の考える力を奪い個性が損ないかねません。これからの内部造作では、それぞれの家族と住宅の特徴が、かたちに現れるように良い塩梅を探っていきたいと思います。

そして、新しく住吉と吉祥寺のリノベーションのセットも動き始まりました。

 

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